2024-07-07 HaiPress
今年で創業127年を迎える電気機器メーカー「明電舎」(品川区)。変圧器などの変電所向けの製品や発電システム、電子機器などを手がけ、納入先は電力会社、自治体、電鉄会社、自動車メーカーなど幅広い。就任から1年となる井上晃夫社長(59)は「世界的な電力需要の伸びに対応できるよう生産性の向上を目指す」と意気込む。(砂本紅年)
就任から1年を経て、経営状況について話す明電舎の井上晃夫社長=品川区で
2024年3月期連結決算は受注高、売上高、各種利益のいずれも過去最高となった。コロナ禍後の世界的な電力需要の高まりが背景にあり、国内外のデータセンターの新増設に伴う電力需要増も追い風となって、供給力増強のための送配電設備に必要な変電機器の受注が増えている。
特に人口増が顕著なインドは、一般家庭の電力消費増加などで再生可能エネルギー発電設備の導入が進んでおり、経済発展に伴って今後も継続的な需要が見込める。
米国などでは、温室効果ガスを出さない変電所向け真空遮断器の引き合いが強い。シンガポール、ドイツ、ベトナムでも事業は好調で、円安がさらに業績を押し上げている。
何より大きいのが基盤となる国内需要の拡大。今後、技術力のある人材活用を進めていく点でも重要だ。
急速な需要の伸びに対応するため、昨年から生産能力、生産性向上を急いでいる。国内は人手不足や設備の老朽化が課題。デジタルトランスフォーメーション(DX)で情報連携を進め、非生産的な時間をなるべく削減するよう努めている。
オフショット入社2年目から始めたゴルフが趣味。大学時代のラグビー部仲間とも楽しんでいます。
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