2024-07-24 HaiPress
戦前・戦時期にユニークな教育を実践した「トモエ学園」(東京)の校長を務めた幼児教育研究者の小林宗作(1893~1963年)=写真=の業績を広く伝えようという顕彰会が、出身地の群馬県東吾妻町で発足した。
トモエ学園は1937年に開校。敗戦直後の46年に廃校となるまで、東京・東急線自由が丘駅近くに存在した私立小学校で、子どもの人格を尊重し、自主性や創造性を育む教育を行った。俳優の黒柳徹子さんら多くの人材を輩出し、ベストセラーとなった黒柳さんの著書「窓ぎわのトットちゃん」で広く知られるようになった。
小林は音楽を取り入れた教育法「リトミック」を欧州留学中に学び、日本へ紹介した。ただ、知名度は低く、出身地である同町でも同様だ。そこで、教育史に大きな足跡を残した人物について学び、後世へ伝えることを目指して、地元有志が顕彰会の準備を進めてきた。
事務局を務める町議で作曲家、和太鼓演奏者の井上日出来さん(59)は「『小林イズム』をどう広めていくかの第一歩の段階まで来ることができた」と話す。
現在の会員は10人で、15人を超えた段階で総会を開いて役員や規約を決める。皮切りの事業として8月2日午後2時から、同町のあづま農村環境改善センターで、小林が戦後に園長を務めた国立音大付属幼稚園(東京都国立市)の林浩子園長を招いて講演会を開く。林園長は、小林が同幼稚園で実践した教育などについて語る予定だ。入場無料で要予約。
講演会や入会の問い合わせは井上さん=メールinfo@sousakusensei.comへ。(小松田健一)
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