ホーム 基金 ブラックテクノロジー ツアーグループ ニュース 5つ星ホテル 娯楽 ファッション トレーニング ゲームライブ 生活 親子 不動産 ビジネス 健康 体育 知的な 食物

お盆に終戦を振り返る余裕さえ… 物価高に苦しむ91歳の独居女性は食品を受け取る列に並んだ 先の大戦も経験

2024-08-14 HaiPress

<東京共助>

猛暑が続く先月下旬。都庁前で行われた無料の食品配布会で、小柄な高齢女性が静かに話した。「何もかも高い。ちょっと前は3本で100円だったニンジンが、今はたった1本でそれくらい。ここはトマトもキュウリもただでもらえて、楽しみ」。帽子を目深にかぶり、つえを握って、食品を受け取るための列に並んでいた。(中村真暁)

つえをつき、食品配布会場を訪れた91歳の女性=新宿区で

年齢を聞くと、91歳。先の大戦も経験したという。

◆友人も高齢に会える人が1人、2人と…

中野区で1人暮らし。厚生年金を月12万円ほど受け取るが、家賃7万円を払うと多くは残らない。できるだけ空調は使わず、自炊をして節約するが、物価高で年金だけではやりくりが難しい。わずかな貯金を崩しながら生活している。

夫を亡くした6年ほど前から、都営住宅の抽選にも申し込むが、高倍率でいつまでたっても当たらない。低家賃の住宅へ転居するにも高齢で、保証人も見つからないという。子は授からなかったため、頼れる家族や親族もいない。

以前は高齢者施設に通っていたが、腰を痛めて行かなくなった。友人も高齢になり、会える人が1人、2人と減ってしまった。自宅では、図書館で借りた歴史の本を読んで過ごす。介護予防サービスの利用もなく、「突然、具合が悪くならないかが心配」とこぼす。

◆今、生きることが精いっぱい

今月で終戦から79年。戦中は食べ物が足りず、小学生だった女性は近所の人と埼玉の農家を訪ね、衣類などと野菜を交換してもらった。「向こう三軒両隣と言って、近所の人同士が親しかった。今は顔を合わせても、あいさつだけ」

平和な時代を生きられて幸せだと言う。「お金さえあれば不自由はないから」。でも、女性の生活は厳しい。「8月が来ても、戦争がどうこうって思わなくなってしまった。それよりも今、生きることが精いっぱい」

【関連記事】伸び続ける「食品配布を待つ列」…それはなぜ?都庁前、コロナ初期に「毎週土曜」始まり200回目


【関連記事】50代主婦が「本当は離婚したい」結婚10年、渡される生活費は月4万円…「経済的DV」支援団体の助言は


免責事項:この記事は他のメディアから複製されています。転載の目的は、より多くの情報を伝えることです。このウェブサイトがその見解に同意し、その信頼性に責任があることを意味するものではなく、法的責任を負いません。 このサイトのすべてのリソースはインターネット上で収集されます共有の目的は、すべての人の学習と参照のみです。著作権または知的財産権の侵害がある場合は、メッセージを残してください。
© 著作権 2009-2020 ジャパンデイリー      お問い合わせください   SiteMap