2024-08-22 HaiPress
警視庁は、今年上半期(1~6月)の東京都内のニセ電話詐欺の被害状況を発表した。被害額は約46億6000万円に上り、過去最悪だった2018年上半期の約46億2000万円を上回るペースとなった。担当者は「手口も巧妙になり、若者の被害も増えている」と警鐘を鳴らす。
特殊詐欺対策本部によると、被害額が最も多かったのは、親族や知人などを装う「オレオレ詐欺」で、約23億7000万円。次いで医療費などの還付を装う「還付金詐欺」が約9億4000万円。この二つの詐欺が全被害額の7割を占める。
オレオレ詐欺は、警察官をかたった事例が急増した。担当者は「電話が来たら、番号を確認して調べてほしい。『こちらからかけ直す』と言うと、相手が諦めて電話を切ることが多い」と話す。
このほか、ネット銀行を経由する詐欺は146件あり、昨年同時期の5倍になった。会員制交流サイト(SNS)を使った「SNS型投資詐欺」も増えている。担当者は「ネットやSNSは第三者が介入することがなく、対面せずに完結する手口なので近年増えている」と注意を呼びかける。
ニセ電話詐欺の全認知件数は1538件。18年の2129件を下回ったが、1件あたりの被害額は増加している。(昆野夏子)
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