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中央線沿線 文化人らの逸話集 国立の観光協会・嶋津さんが出版 行きつけの店、通った道「散策のきっかけに」

2024-09-08 HaiPress

「中央線沿線物語国立と立川・国分寺・小金井ゆかりの人物を訪ねて」を出版した嶋津さん=立川市で

東京都の国立市観光まちづくり協会副理事長の嶋津隆文さん(77)が、JR中央線沿線ゆかりの文化人や著名人の地元のエピソードを集めた「中央線沿線物語国立と立川・国分寺・小金井ゆかりの人物を訪ねて」を出版した。「文化人らの足跡をたどり、この地域を散策するきっかけにしてほしい」と期待している。(宮本隆康)

中央線沿線は、かつて別荘地だったことなどから、作家などの文化人が多く住むようになった。嶋津さんは「みんなが知る著名人がよく来た喫茶店や、いつも歩いた通りなどは観光資源になる。地元の自慢にもなる」と考えていた。

2020年から新型コロナ禍で外出を避ける傾向が広まり「近所の散歩ぐらいしかできないし、今後は高齢化で近場の旅が好まれる」と執筆を始めた。国立市だけでなく立川、国分寺などの近隣市に範囲を広げ、在住や出身などゆかりのある著名人28人を選んだ。家族や、よく知る人たちを訪ねてインタビューした。

国立市では、国立富士見台団地で育った作家の多和田葉子さん、自宅を構えた作家の故山口瞳さん、詩人の故草野心平さん、女優の高橋恵子さんらを取り上げた。山口さんや草野さんの行きつけだった居酒屋なども紹介している。

立川市では、指揮者の故小澤征爾さんが市立柴崎小学校に通った当時のエピソードを披露。日野市の多摩平団地で生まれ育った作家の辻仁成さんや、国分寺駅南口でジャズ喫茶を開いていた作家の村上春樹さん、小金井市の小金井公園近くで半世紀近く過ごした作詞家の故星野哲郎さんらも登場する。

A5判、144ページで定価千円(税抜き)。JR国立駅の旧駅舎内やインターネットなどで販売している。


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