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人と人をつなぐ「ブックツリー」 芝パークホテルを彩るだけではなく…1冊1冊に「思い」がこめられていた

2025-12-11 HaiPress

〈司書記者の旅をする本棚〉(24)

図書館司書の資格を持つ東京新聞・谷野哲郎記者がお薦めの場所と本を紹介します

星やリボンで飾り付けされたクリスマスツリーが美しい。この時季らしい、赤、白、緑のきらびやかな光景に心が華やぐが、よく見ると、何かが違う。そう。これは本を積み上げて作ったもの。芝パークホテル名物の「ブックツリー」である。

芝パークホテルの1階に設置された本のクリスマスツリー=東京都港区で(笠原和則撮影)

◆「ライブラリーホテルとして何かできないか?」

使用した本の数は665冊。高さは170センチほどある。本は厚みが違うのでそろえるのが難しく、並べるのに半日かかるという。

2022年から始まり今年で4回目。「毎年11月下旬から1月初旬まで、お客さまや従業員から寄贈された本をラウンジに展示しています」。同ホテルのブランディングマネジャー・藤川欣智(よしとも)さん(51)が説明してくれた。

芝パークホテルのロビー階段の壁に飾られたさまざまな本=東京都港区で(笠原和則撮影)

素晴らしいのは見た目だけではない。実はチャリティー活動も兼ねている。展示後、本は売却され、認定NPO法人ルーム・トゥ・リード・ジャパンの「ブックバトンプロジェクト」を通じ、世界の低所得地域に住む子どもたちへの支援金になる。

これまで集まった本は約8300冊。藤川さんは「ライブラリーホテルとして、何か本を通じた社会貢献ができないかと皆で考えました」と話す。

◆本とホテルの意外な共通点

同ホテルは2020年にブ...

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