2026-07-21 HaiPress
東京・浅草(台東区)で今月2日に待望の復活を果たした、町中華の草分けとされるラーメン店「来々軒」に、戦火を逃れた皿が約80年ぶりに戻ってきた。東京新聞が先月報じた同店復活の記事がきっかけで、戦時中に疎開先へ預けられ、大切に守り継がれてきたことが分かった。(落合夏子)
「戦前に使ってた来々軒のシューマイ皿を保管しているから、渡したい」
再びのれんを掲げた「来々軒」を営む、創業者のやしゃご・高橋雄作さん(38)に連絡があったのは6月29日のことだった。
高橋さんの遠い親戚である田崎不二夫さん(87)=東京都豊島区=が今月5日、5枚の小皿を大切に持参した。かつて店で使われていた、桃の花と雷紋が色鮮やかに描かれたシューマイ皿だった。

来々軒に託された皿の表(左)と裏
田崎家と来々軒の縁は戦前にさかのぼる。田崎さんの大叔母は来々軒に勤めていた男性と結婚し、夫の早世後は店長として店を切り盛りした。「一升枡(ます)で売上金を量るほどの大繁盛だった」と、当時の様子が語り継がれている。
皿が店から持ち出されたのは太平洋戦争中のこと。空襲による激しい被害を危惧した当時のオーナーが、「自分が復員した際、すぐに店を再開できるように」と、巣鴨の農家だった田崎家へ保管を託した。リンゴ箱に詰められた器...
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